【INTERVIEW】太田昌興 in池袋西武オンライントークイベント(MC:カモチリナ)【後編】

一般社団法人LIFE IS ROSEと西武池袋本店のコラボ企画『中東の歩き方。在住者がオススメするシリアと周辺国ツアー』オンライントークイベントより、株式会社 アレッポの石鹸 共同代表・太田昌興さんとDAR AMAL 代表・カモチリナさんによる独特のお風呂文化・「ハマム」についてのトークをお送りします。

―太田:シリアには「ハマム」という蒸し風呂があって、そういった所にも石鹸がよく使われています。モロッコにも「ハマム」はありますか?

カモチ:ありますあります!お水が少ない国なので、日本のようにお風呂いっぱいにお水を貯めることが無いんですけど、「ハマム」っていうのはスチームサウナみたいになっていて、そのスチームのなかで体を洗うんです。モロッコでは、黒い味噌みたいなペースト状の石鹸を体に擦り付けて、その後に垢すりをすると、汚れがしっかり取れるので、そのような使い方をしていますね。

―ハマムにはよく行かれるんですか?

最初の頃は連れて行って頂いたりしていましたけど、やっぱり慣れなくて…日本は全裸でお風呂に入りますけど、ハマムではパンツを脱いではいけないんです。

―慣れないと心地悪いですよね…

結局、家に帰ってからシャワーを浴びるみたいな感じになって…なので、私はあんまり頻繁には行かないですね。ハマムで垢すりをしてもらったりしましたか?

―ちょうど2003年にね、僕も行きたいなと思ったのでプラっと行きました。

すごい!いきなり公衆のハマムに行ったんですね!観光客の方が行くところって、ホテルの外国人用に作られているので、装飾も綺麗だったりゴージャスな感じなんですよね。対して、公衆浴場のハマムはそんなに綺麗っていう訳じゃないけど、現地の生活が感じられるという意味では貴重な体験かなと思います。

―そうかもしれないですね。聞いた話によると、シリアの人はそこにお弁当を持ち込んで1日中ハマムで過ごす人もいるみたいです。

そういう人もいるって聞きますね!水分やビタミンの補給のためにミカンとかを持ち込んで、ハマム中にみかんを食べると、すごくいいんだって。

―日本語のお風呂事情と、やはりちょっと違うところがありますよね。

私がモロッコへ行く前に『お風呂は、週に一回だ。』って聞かされていて…お水がないのであれば自分も髪の毛を洗えないから、水のいらないシャンプーを買っていかないといけないんじゃないか…とか、すごい心配してたんですね。現地の人たちの体臭とか、どうなんだろう…?と気になったり。

これは私がカルチャーショックを受けた話なんですけど、実際に住んでいる人たちの生活を見てみると、1日に5回お祈りをするじゃないですか。お祈りをする時って、汚くなる部分をきれいに洗ってからお祈りをするんですね。なので汗をかくところも綺麗に水で流している。つまり1日5回シャワーを浴びているんです。気候も乾燥しているので、まず汗をかかないですね。

―サラサラなんですね!

そう!なので全然体臭もなければ、週一回でもむしろ衛生的なんです。

―カモチさんの村にもハマムもありますか?

あります!ハマムはモスク以上にあると思いますね。地区ごとに行くハマムが決まっていて、徒歩5分以内に必ずハマムがあります。女性たちはバケツに入浴グッズを入れてハマムに通っています。こういう光景が見られるのもまた面白いですね。

―“ひとっ風呂”って感じがいいですね!

ハマムは女性たちの社交場なんです。みんな小さい時から顔見知りなので、お互いに体を洗いっこしたり。現地の女性たちは、なかなか外に出れない生活をしてる人が多いので、ハマムは唯一外に出れる楽しい場所。髪の毛も綺麗に、肌も綺麗にする「自分を磨く場所」でもあって、みんな大好きですね。

―それは長風呂になっちゃいますね(笑)

―女性たちの髪・肌のケアについては、僕も興味があります。

女性達は、東洋のサラサラストレートな黒髪に強い憧れを持っていて。肌のケアより髪の毛のケアに一生懸命なるぐらいに髪が大事なんです!

モロッコで美容室の良し悪しは、カットの技術ではなくて、ブローが技術なんです。髪の毛が結構うねってる人たちが多くて、その人たちの髪の毛をいかにストレートに、綺麗にブローできるかが大事なポイントらしいです。なので、日本のストレートパーマ技術をモロッコに持っていけば、すごい流行るんじゃないかなって思ってますね。

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