一般社団法人LIFE IS ROSEと西武池袋本店のコラボ企画『五感で旅する世界旅行』オンライントークイベントより、森下仁道さんのインタビュー【後編】をお送りします。MCは稲川雅也さんが務めました。

(会場のスクリーンに「35000」の文字が表示される)
―稲川:「35000」…これは何の数字ですか?
森下:これは僕のマインドに関わる数字です。35000って”人間が1日に「選択」をしている回数”なんです。例えば、「何を食べようか?」「何を買おうか?」「どんな言葉を使って伝えようか?」大小あわせて全部選択なんです。僕は自分自身に「今日どんな選択をしたか?」「何故その選択をしたのか?」「ほかに選択肢はあったか?」という問を、意識して常に問い続けているんです。僕が選択するときは、複数ある選択肢の中で「自分がイキイキすること」「ワクワクすること」「楽しいこと」「面白いこと」はどれか?という点を選択基準にしています。もちろん毎日35000回もそれを考えていたら埒が明かないけど、大事な選択・決断をする時に、自分の判断基準を持っておくことが大事なことだと思っています。
―自分の軸を設けておく、ということですね。
そして「面白い」選択についてですが、「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」の3つが重なった部分のことを指すんじゃないかと僕は思っています。自分がやりたくて、社会からも求められている。それがマッチしたときに、自分の生き甲斐にもつながっていく。それぞれの領域を大きくすることで、面白い選択肢増やし続けるっていうのが、僕のやっている挑戦です。
―なるほどね。これは面白い考え方ですね。

次に、実際どうやって選択肢を増やし続けるのか?という話なんですけど、これは2つのアクションがあって。「アンテナを張り続けること」「自分が納得行くまで学ぶこと」この2つの繰り返しなんじゃないかと思うんですよね。
―アンテナを張るっていうのは具体的にどういうことですか?
すごい優しく言葉でいうと「このヒト・モノ・コトは、もしかすると自分の人生を変えるきっかけになるかも知れない」と思いながら接することです。例えば「もしかすると雅也くんにSNSを通してメッセージを送ったら、自分の人生が変わるかもしれない」みたいな。それくらいの心持ちでヒトと接してみる。結果的にそれが数年後に一緒に仕事することに繋がるかも知れないし、これから大きな展開になるかも知れない。
―よく上の世代のヒトが『アンテナを張れ!』って言われるけれども、このくらい因数分解して説明してもらえると、かなり腑に落ちますね。
人生って80年生きると10億回の選択をしているんです。その10億回のなかで1回でも「面白い」選択の連続ができると、それが「面白い」生き方につながっていくんじゃないかと。これが僕の持論です。「いきる」という字も、生命の「生きる」ではなく活動の「活きる」というイメージになってくると思います。

―毎回ゲストの方に最後に聞いている質問がありまして。あなたにとって”バラ色の人生とは?“という質問を聞いてるんですよ。これをぜひお願いできれば。
僕にとっての“バラ色の人生”は「活きる」ことです。先程も話しましたが、「生きる(生命)」のではなく「活きる(活動)」。つまり挑戦し続けること・面白い選択肢を取り続けることが、僕にとっての“バラ色の人生”です。

ゲストプロフィール:
森下仁道
1995年生まれ。筑波大学国際総合学類卒業。在学中に休学し、ザンビア共和国でプロサッカー選手としてデビュー。
幼少期をオランダで過ごし、サッカーをはじめる。17歳の頃高校を1年休学しインドネシアにサッカー留学。帰国後は筑波大学に入学し、体育会蹴球部(サッカー部)に入部するも夢だったJリーガーになれず1年休学し、アフリカへ。2019年1月ザンビア共和国のトップリーグ所属「FC MUZA」とプロ契約を締結し、同年3月プロデビュー。
選手活動以外にも「スポーツを通じた国際開発」分野のNGOやスポーツ組織でのインターン活動、パーソナルトレーナー起業など精力的に取り組む。現在は再度アフリカンリーガーになる挑戦に向け準備中。挑戦の様子をお届けするYouTubeチャンネル【JinDo】を先日開設。トビタテ9期生、第5回トビタテ留学成果報告会最優秀賞、特別賞受賞。2020年筑波大学校友会賞受賞者。