【INTERVIEW】フェルナンド海斗さんin池袋西武オンライントークイベント(MC:松原ゆりさん)【後編】

一般社団法人LIFE IS ROSEと西武池袋本店のコラボ企画『五感で旅する世界旅行』オンライントークイベントより、フェルナンド海斗さんのインタビュー【後編】をお送りします。MCは松原ゆりさんが務めました。


―松原:タンゴって情熱的なイメージがあります。

ペアダンスの中でも、ずっと密着しているので、そういう印象はよく持たれますね。あと、僕自身が結構そういうのが好きなのかもしれない。タンゴの中でもいろいろ表現はあって、例えば可愛く踊るとか、楽しく踊るとかはあるんですけど、僕は映画のワンシーンのような印象を抱かれるロマンチックなダンスが好きですね。

―ダンスの世界って結構狭くて、限られた人しか行けないようなイメージがあったんですけど。

そうですよね。タンゴやペアダンスをもっとカジュアルに、みんなができるような社会になればいいなと思っていて。最終的な目標は、カラオケたいなポジションになればいいなと。

―カラオケたいに?(笑)

例えば、若者が飲んだりとかした時に、次に行く場所としてカラオケってすごくメジャーじゃないですか。カラオケの良いところは、歌の上手下手とか関係なく、みんな楽しむじゃないですか。自分がストレスを発散するために楽しむとか。タンゴとかペアダンスもそれでいいんじゃないかな。踊るってなるとす、ごいハードル高くなっちゃって『踊れない…』っていう人が多いですけど、でも曲が流れた時にノってる(体が動く)人って、もう踊っているわけじゃないですか。そういう風にカジュアルで良いですよね。僕が頑張ってタンゴを広める活動をした先に、若い子たちが『次、どこ行く?』『ちょっと踊りにくか!』ってフランクに言える。そういう社会になったら楽しいなって思います。街中にスタジオみたいに踊れる場所がいっぱいあるみたいな。ペアダンスって相手に教えてもらいながら出来るので、そこが一つのコミュニケーションツールになればと思っています。

―ダンスを通して、その人の人となりが伝わって来たりもしますよね。

なって来て伝わりますよね。最初にダンスすることで壁がなくなる感じがあります。僕は、はじめましての人とは、踊った後に自己紹介とかがたまにあるんですけど。もう踊った仲なので、自己紹介してもすっと打ち解けるそ。そういう意味ではすごくいいコミュニケーションツールだと思います。

―カラオケとは別の選択肢として『今日は踊ろっか!』という流れがあってもいいですよね。

そうそう。それで言うと、ダーツとかビリヤードも『教えてあげるから行こうよ!』って人に連れられて『下手でも行こうか』って思えるところがいいなと思いますね。タンゴとも目の前の人と丁寧に踊れれば、それでOKなので。そういう社会が素敵だなって思います。それこそ僕も、大学でふらふらしてて、「一人で何もやること無いなぁ」「つまらないな人生だなぁ」って思ってた時にタンゴを始めて、ハマっていくうちに、いつの間にか一人じゃなくなってたので。そういう意味で孤独感とかってすごく無くなるし。

―カラオケとかだと個室だから、いつものメンバーでの関わりしかないけど、ダンスって本当にいろんな人と関わるから繋がりが生まれますよね。

確かに。そういう意味では、ペアダンスがもっとカジュアル広まればいいなぁと思っています。

―最後に、あなたにとっての”バラ色の人生”とは何でしょうか?

僕にとっての”バラ色”は「何も持ってないこと」です。いろいろ抱えすぎていると「お金を稼がなくてはいけない」とか「失敗できない」とか考えることがたくさんある。僕は将来「お金を稼ぎたい」「結婚したい」とか明確な守るべきものがすごく少なかったので、「何も持ってない」からこそどこにでも飛び込むことができました。物事に対して「Yes」「No」がハッキリと言えるし、自分の好きな方を選べるし。そう言う意味では 「持たないこと」ってある種、武器になっています。

ゲストプロフィール:
フェルナンド海斗(※トークイベント当時のプロフィール)
早稲田大学文化構想学部四年生。大学に通う傍ら、プロのアルゼンチンタンゴダンサーを目指し、世界チャンピオンであるアクセルアラカキ氏のもとで修行中。夢は日本にタンゴブームを起こすこと。今月下旬より、フェルナンド海斗のリアルを描くドキュメンタリー映画の配信が決定している。趣味は料理とお笑い。

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