一般社団法人LIFE IS ROSEと西武池袋本店のコラボ企画『五感で旅する世界旅行』オンライントークイベントより、八木知美さんのインタビュー【前編】をお送りします。MCは松原ゆりさんが務めました。
―松原：今日はポルトガルワインの魅力をぜひお伺いしたいなと思っております。まずは簡単に自己紹介の時お願いしてもよろしいですか？
八木：私はポルトガルワインの商社に勤めておりまして、東京で営業活動をしながら、色々な催事で直接お客さんにワインを販売させていただいております。ポルトガルに行ったことある方ってどのくらいいらっしゃるんでしょうね？日本ではTRANSITという旅雑誌なんかでも取り上げられたりして、観光地として最近人気になりつつはありますけど、まだあんまり行ったことないっていう方もたくさんいらっしゃると思います。
―日本で使われる言葉のなかにもポルトガル語が結構あったりしますよね。
よくご存知ですね！ポルトガル語から日本語になってる言葉って実はすごくたくさんあって。皆さんがよく知ってる言葉だとコップ、ジェラード、カステラ、てんぷら、パンとか…全部英語だと思ってる人が意外と多かったりします。
日本とポルトガルって実はすごく交流があって。皆さん高校の授業を思い出してくださいね。マルコポーロ、東方見聞録、黄金の国ジパングとか覚えてますか？ポルトガルは15世紀の大航海時代の時に、アジアとの交易をいち早く確立した国なんですよね。すごく不思議なのが、ポルトガルの伝統料理でカタプラーナっていうものがあるんですけど、豚肉とアサリをと甘辛い感じで煮物にしたものがあるんですけど、それにパクチーが入ってたりするんですよ。
―パクチー！
そう。伝統料理にパクチーが入ってるって、すごくヨーロッパの中でも意外に思うんですけど、やっぱりアジアとの交易をすごく早い段階で持っていたので、結構伝統料理でもアジアのスパイスが入ってたりして、日本人には馴染みがある味覚を持っていると思います。
―私もポルトガルに行った時に、ポルトガル料理は和食にも合いそうだなって思ったことがありました。隣国のスペインとかフランスとはまた全然違う食文化だなと思いました。
食文化がすごく面白くて。海沿いの国なんですけど、魚介もヨーロッパの中で一番たくさん食べるんですよ。あの、タコを食べるんです。タコってヨーロッパの人にとってすごく怖いイメージがあるので、例えばリトルマーメイドのアースラだとか、悪役が出てくる時にタコのイメージが結構出てきたりとかして、”海の魔物”っていうイメージがあるんで、昔はあんまり食べなかったんですけど、ポルトガル人には、いわゆる飯タコご飯が伝統料理であったりとか、あとお米もすごく食べますし、味覚は極めて日本人に近いんじゃないかなと思います。
―すごくおいしかった記憶があります。
物価も西ヨーロッパの中で一番安い国なので、とても美味しいものが安い値段でたくさん食べられるのが魅力だと思います。
―それにワインもたくさんあるんですよね。私もポルトガルでワイナリーも少し廻って、ポートワインが美味しかった記憶がありますね。
美味しいですよね。ポートワインってブランデーを混ぜて作ってるんですね。糖度を残したままアルコール発酵させてるのですごく甘いんですけど、後から砂糖を足しているわけではなくて、元々のブドウの持っている甘さを残したままお酒にしているナチュラルな甘さが特徴です。
―ポルトガルの街並みについてもお伺いしたいです。
私がリスボンの街に入って一番最初に思ったのが「”魔女の宅急便”の世界みたい！」で。本当にもう一個一個の建物がすごい綺麗なんですよね。リスボンの街自体が坂が多いので道端を歩いていてフッと横を見ると、”耳をすませば”みたいな下がフワっと開けた坂の情景があって、それがすごく綺麗なんです。
―建物も、黄色とかピンクとか色鮮やかで綺麗ですよね。石畳もレトロな感じがあって。
良い意味で古き良きものを残そうっていう文化なので。無理に建て替えて新しい最新のものにしないで、17世紀の建築のままずっと残してあるものがすごく多いですね。ただリスボンに行く人は、気をつけてください。ポルトガルに行くとグーグルマップで15分って出ても、15分ウォーキングじゃなくて、15分ハイキングです(笑)結構休憩をとりながらじゃないとしんどいと思います。 私は現地でびっくりしました。しかも石畳なので、ヒール履いて歩いたら大変ですよ。
ゲストプロフィール：
八木知美（ポルトガル・トレード株式会社）
10代の頃からモデルの仕事を始め、その後アナウンサーに転職。 退社後は単身オーストラリアに渡り、パーソナルトレーナーの国家資格を取得。 現在は日本とシンガポールでモデル活動をしながら、 パーソナルトレーナーとしても世界を股にかけ活動中。 また語学力を生かし、ポルトガルワインの専門商社にも勤め、 営業やイベントPRなどもしている。
